恋するキャンディ3私だけの甘々不良彼氏

「私は時間だけで、場所のコトは聞かなかったんだけど。他のコはなんて言ってた?」

「それが……。さやが絹川くんとモメてたでしょ?

あのあと、横田くんとすぐにさやを追いかけたんだよね。

でも、入口まで行ってみてもどこにもいないし、諦めてたら……出口の所でレナに会って」

「じゃぁ、レナからしか聞いてないんだ?」

「うん……。でもね、さやがまだ通ってないって言うから、待っててくれるって言って。

その間、イルカショー見てきていいって。まさか……」




「疑っちゃいけないけど、たぶんそのまさか、かも」

レナが、私たちにウソをついた。

ココって見通しいいし、生徒がいればすぐにわかる。

だけどこの状況だと、そうだとしか考えられない。

ホントの集合時間は15時半だし、もう30分も過ぎてる。

今から駐車場まで行ったとしても、20分はかかるよね。

「点呼はレナがするって言ってたし、ありえないとは思うけど……。

最悪の場合、私たちがいないのに気付かず、先にバスが出てる可能性もあるよね。




「……どうしよう。帰れないよ」

彩菜が泣きそうな顔して、唇をかんでる。

「彩菜、大丈夫。ホテルはわかってるし、帰ろうと思えば帰れるから」