「だよね~。だってさ、さやと付き合う前……絹川くんってすごくモテてたらしいね。

今はさやだけだもんね? そりゃ、余裕にもなるわ。

でもさぁ、男ってわかんないよ? ちょーっとかわいいコが声かけてきたら……つい、フラフラと、ってね!」

レナの言い方にちょっと胸が痛むけど、

レナはきっと悪気があって言ってるんじゃないんだよね。

こういうタイプのコ……。




「っていうか、当麻くんは浮気するようなひとじゃないし」

「まぁね~。だけど信じて裏切られたら悔しいし、

この際さやもちょっと浮気しちゃうとか!」

「えぇっ!?」

レナ、なに言いだすの!?

思わず大きな声を出して、慌てて手で口をふさぐ。

周りに座ってるクラスのコたちが不思議そうに見てくる……。




「アハハ~。やっと、焦った。もう、かわいんだから、さやってば!」

からかわれたんだ!?

レナはすっごく楽しそうに笑うと、話はすんだとばかりに

雑誌に手を伸ばして、もうそのまま読書に没頭していた。

……4日間、レナと一緒ってちょっと不安だったりして。

他のコと仲良くしとこうかな?