うしろの方の席で、当麻くんとその友達が女のコとキャーキャー言いながら騒いでいた。

そして案の定、中園先生に

「お前ら静かにしろーっ!!」って、怒鳴られていた。




となりの席に座ってたレナが私を見てクスクス笑う。

「絹川くんって、どこにいても目立つよね……」

「それってどういう意味!?」

「ん~、良くも悪くも? この旅行で、絹川くん好きになっちゃうコが現れたら……さやも大変だね」

なんて言ってくる。

そ……そんなの、別に心配してないし。

当麻くんは、私だけが好きっていつも言ってくれてるしね。

それは私だって同じ。

だから他の女のコが好きって言ってきたって、当麻くんを信じてるから。




「うわ、さやって余裕だね。全然焦ってない」

レナはますます興味深気に私の顔を覗きこんでくる。

焦ってないわけじゃないけど……。

つい、意地張ってしまうのは私の悪いクセ。

ここで、思いっきり不安そうな顔できるほど、かわいくない。