「ごめん、みんな……」


「亜稀ちゃん。とにかく無事だったんだから気にすんな」


「ん……」



月子ちゃんはあたしの肩を抱いてベランダに出た



「何があったの?」

「えっ…」


「何かあったんでしょう?亜稀ちゃん見てたらわかるよ」


やっぱり、月子ちゃんは何でもわかるんだ


「あたし……失恋した……先輩、彼女いたみたい。
あたし、知らなかったの」


こう話していいても
不思議と涙はもう出ない


「つらかったでしょ」