だってキミが可愛すぎて

 
眉間に深いしわを刻んだままボクを見上げるその表情は何か言いたげで……。


思わず訊いてもうた。


「高校で男でもできたん?」


こういうこと、あんまり訊きたなかってんけど。


なんか、あからさまに「キミのこと狙ってます」言うてるみたいやん。


ま、狙ってるゆうんは、あながち間違ってはないんねやけどね。


「……おるん?

オトコ」


ボクの問いかけに一瞬戸惑ったような表情を浮かべた彼女。


……ちょっと嫌な予感がする。


こういう時の勘て、大概外れへんねん。


案の定、彼女はほんの少しだけ首を縦に振った。