あわ玉キャンディ



あたしは特に追及もしないで、横に向けた体を元に戻した。


さっきの会話を最後に、車内は沈黙。

もう慣れたからいいんだけど。

目的地に着くまで時間さえわかんないし、暇だな。


霧崎さんが気を利かせて音楽をかけてくれそうにもないし。

あまり物がないのを見ると、CDとかもなさそうだし...

ラジオも聞かなそう。


そう思うと、瞼が重くなってきて。

ちゃんとメイクするために、朝早く起きちゃったし...


眠ってもいいよね?


チラリと横向いてみるけれど、視線に気付く気配はない。


あたしはゆっくりと目を閉じた。