「......寒っ」 カフェを出て、すぐに吹き抜けた冷たい風に、ぶるりと身震いをした。 もう、10月下旬だもんね。 10時になっても、明るい時間に比べたら少ないけれど、街には人が溢れている。 寄り添うカップルや、家族連れやらとすれ違う。 まわりは皆幸せそうだな... 心の中で、しみじみ思う。 今頃彼は何をしているんだろう――― 考えずにはいられなかった。 無性に、会いたくなる。 いつ来てくれるんだろうか...