メルト・イリュージョン



「お、女の子が入っているのに、勝手に開けるなんてどう言う了見ですかっ!?」

全くもって、信じられない話だ。


「いいじゃん。ここは、オレの住み処なんだし好きにしたって」

「……!!」

理にかなっているのか、いないのか。

それとこれとは、また別問題な気もするけれど……咄嗟に反論出来ない自分が悔しい。



「と、とにかく!!二度と勝手に開けないで下さい!!」

もし、背中のタトゥーを見られたりでもしたら、そこでTHE・ENDなのだから。


「お風呂上がりは、ホットミルクでいいよね」

──全然、人の話を聞いていない。