「え?椎?」
「離せよ!!」
俺が叫ぶと、その女の体も“ビクッ”っと
震えたのが分かった・・・。
けど、今は・・・葵夏を追いかける。
すぐさま、屋上を後にした・・。
葵夏・・・どこにいるんだ?
探したけど、全然いねぇ・・。
けど、
俺らの部室から、泣き声が聞こえるん
だ・・・。
もしかして・・そう思って、ドアを
開けた・・・。
いんじゃん・・・
「葵夏・・」
「椎?ヒック・・」
あぁ、俺なんてダメな彼氏なんだよ・・・。
彼女を泣かせるなんて最悪じゃねぇー
か俺・・。
「ごめん・・・っ。葵夏俺・・・・」
「いいよ・・椎の気持ちを引いとけな
かったあたしの問題・・」
「は!?」
こいつは、なにを言ってんだ?
「椎、もうあたしのこと好きじゃないん
だよね?」


