「もう、俺の出番は終わったみたいだね。」
「透…。」
「俺、親父に言われて取引先のお嬢さんとお見合いすることになったんだ。ずーっと前からいずれはって決まっていた事なんだから、夢叶と付き合えてこのままずっと夢叶と居る事が出来たらって夢みたこともあったけど、なかなか上手くはいかないな…」
フっと寂しそうに笑う透が印象的だった。
「篤兄が、あの日の場所で待ってるって。」
透の手がわたしの背中を押した。
「夢叶ごめんな。 俺が素直に篤兄から預かったその箱渡してたら夢叶も篤兄も苦しめずにすんだのに」
背中越しに聞こえる透の声が切なかった。



