「ごめん…。」
なんで透が謝るの?
謝るのはわたし。
透じゃない。
「ごめんの意味がわからない。 透、ちゃんと言ってよ!! なんで透がこの箱持ってるの?」
「箱… 俺夢叶の事裏切っていたんだ、夢叶だけじゃない。 篤兄も… ずっと苦しかった。 」
透のこんな表情見た事ない。
思い詰めた本当に苦しそうな表情…
「どういう事よ。 何言ってるの?」
ひっかかる言葉が…。
「篤兄? 」
透の言葉に耳を疑った。
「俺達、いとこ同士なんだ。 」
「……。」
「夢叶の事は篤兄からいつも聞かされていた。 幸せそうに話す篤兄見てるうちに、俺様の篤兄がここまで好きになる女ってどんな女なんだ?って夢叶に興味を持つようになった 」
篤己と透がいとこ???
パニック状態の頭を整理するのに時間がかかる。
「夢叶、その箱覚えてるよな。」
いつの間にか握りしめてた箱を透が見つめる。
「その箱・・・中も確認せずに投げつけたんだってな。 」
「…。」
「篤兄が海外に赴任する前に俺にその箱預けていったんだ。 必ず夢叶に渡してほしいって… 俺から渡しても絶対受け取らないからって… あの時の篤兄真剣だった。」
「なんなのよ!!!」
混乱する頭でそういえばってこともいっぱいあった。
いくら先輩に誘われたからって酔って動けないわたしを透なら置き去りになんかしない。
篤己だって、寝言で「透」って呼んだだけで「三宅のことだな。」って今考えればおかしすぎる。
海外赴任から帰ったばかりで、配属されてすぐで部下の下の名前まで覚えてるわけがない。
それに・・・
篤己のマンション
偶然じゃなかったんだ。
なんでおかしい??って気付かなかったんだろう。



