透が座るソファーの前、ローテーブルの上にちょこっと置かれた小さな箱。 見覚えがあるその箱は握りしめられたのか、形は変形しラッピングのリボンはほどけてしまっていた。 どうしてそれがここに… 言葉が出ない。 そっと置かれたその箱をわたしに投げつけるわけでもなく、怒鳴りつけるでもなく問い詰めるわけでもなく透は無言のままその箱を見つめていた。 シーンと静まり返った部屋。 どれだけの時間が過ぎただろう。 それは何時間にも感じられた。 透がその小さな箱を手に取ると、立ちあがった。