「ふざけないで!! わたしは篤己の者じゃない。 」 やっと解放されたくちびるを手の甲で拭う。 篤己は、満足そうな笑みを浮かべる。 バカにするのもいいかげんにして!! わたしを振ってひとりで海外赴任したのは篤己じゃない。 今さら何なのよ。 バカにされたみたいで、悔しくて思いっきり篤己を睨みつけて部屋を飛び出した。 一瞬、時間が止まったような空気が流れた。 透の顔が見れない。