「イヤだあ、帰らない…」


泣きながら
お母さんに訴える

そんなカナメに
お母さんは困った。



「だいじょうぶ!!!俺たちはまた会える」



会える確信はないのに
何故そう言ったのかは
解らない。


ただ、
俺がまた会いたいって
思ったのかもしれない。



「カナメちゃん、また逢おうよ絶対約束だからね」



目に涙を溜めながら

壱瑚は自分に
言い聞かせるようにいった。



「…忘れんなよ」



…どうして
こんなときだけ
口べたになるのだろうか。



「また会えたら、一緒に遊ぼうね!!!絶対、いっぱいお出掛けしようね」



カナメは小指を出し
指切りげんまんをした。




それが俺達の約束。




千尋side終わり