無言で歩いているうちに体育館に着いて、2階のギャラリーへ行く。

「あ、未菜、伊勢谷」

栞那が私たちが来たのに気づき、私たちの名前を口にする。

「やっほー」

私が挨拶をすると藍が心配そうに言葉を並べた。

「遅かったね、どうしたの?」

「汗かいたから、着替えてきた」

「海、まさか着替えを見ちゃったとか?」

笑いながら言う伊勢谷の友達の高橋 優真君に、伊勢谷は優真君の肩に腕をのっけて、

「バーカ、見てねーよ。お前は変態か」

と言った。

「変態とか、俺見てなーい」