「ゔー…。」
組長が娘と嫁に怒られた位で泣きそうになってんじゃねぇよ!!
「…とりあえず、俺荷物まとめるで。」
「早くするのよ〜。
もう迎えがきてんだから。」
「はぁ!?もう!?
俺、誰かも知らんし、他人をそんな待たせられへんで!?」
「だから早くしなさいって言ってんのよ。」
ぬぁ〜!!
「ま、真葵ちゃん…。」
「もうええわ!!
後で荷物送ってくれ!!」
人を待たせるとかめっちゃ悪い気ぃしてくる!!
「そんじゃ、行ってくるわ!!」
そう言って勢いよく扉を開けたら、
ゴンッ
「…っ…!!」
凄い物音と、うめき声が聞こえた。
「…あんたが、藍沢 真葵か?」
「お、おぉ!!
…お前は誰や?」
「……。
そんなことよりよ、"真葵"って名前はさすがにやべぇんじゃねぇのか?」
「俺の質問無視かよ!?」
「…お前の親父の名前を文字って"諒(マコト)"ってどうだ?」
「お前、俺の話し聞いてねぇのか!?」
「よし、お前の学園内での名前は、"藍沢 諒"な。」
「…お前のあだ名は宇宙人な。」
なんでこんなに話が通じねぇんや!!
めんどすぎるやろ!!
「じゃあ、行くか。」
「…何で行くんや?」
「単車以外に何がある。」
「え?」



