「さっきよりも、顔が赤くなってるけど」
「き、気のせいだよっ」
あたしの頭の中で考えていたことを追い払うように、ブンブンと頭を横に振る。
「葵、おいで」
「えっ……」
さっきまで、意地悪だったのに、急に優しく言うから、思わず翔の近くに足を進めてしまった。
ず、ずるいっ……
そんな表情されたら、行くしかないよ……
あたしがベッド付近で足を止めると、翔にぐいっと引っ張られた。
「ひゃぁっ……」
翔に倒れ込んでしまい、あたしが翔を覆いかぶさる形になる。
「葵が想像してること、する?」
「な、何言って………」

