「うん………」 「あいつ、羨ましいぐらいだ。 じゃあ、オレはもう行きますね」 「あ、ありがとうっ」 男の子にお礼を言ってから、翔の方を向いてみる。 相変わらず、女の子の数は一向に減らない様子。 翔……、あの子たちから貰うのかな…… そんなの、嫌だな 「オレ甘いの嫌いだから、いらないから」 今まで、黙っていた翔の声が聞こえてきて、女の子たちが静かになった。 「葵、行くぞ」 「あ、うん…っ」 呆然としていると、翔の声がかかり、あたしは翔の隣を歩いた。