「もしかして、忘れてたんだ?」



「う……っ、だって…、翔のプレゼントを探すのに、精一杯だったんだもんっ」


さっき、翔が自分の誕生日を忘れてたのに、笑ったばっかりなのに、あたしも忘れてたし


「ありがとな」



すると、翔は笑うでもなく、バカにするでもなく、あたしの頬にキスをしてきた。



「翔…、ありがとう、開けてもいい?」



「おう」



スルッとリボンを外し、箱を開けた。



「わ……」



中には、指輪が入っていた。



「翔、ありがとう」



あたしは、翔に貰った指輪をした。



そして、翔があたしの顔に手を置いたときに知った。

冷たい感覚に。



翔がくれたそれは、ペアリングだと。



 クリスマスは彼の誕生日【完】