…もしかして、今日の学級委員の集まりのことで話してるの…?
でも、なんで灘谷くんに…?
『(……あっ)』
そっか、灘谷くんは2年の学級委員長。
それから夜錐先輩は、3年の学級委員長。
もう11月だし、引き継ぎとかそういうのがある時期かも…。
……すごいなぁ、灘谷くん。
私も同じ学級委員なのに、全然違うよ…。
仕事だって遅いし、皆の前ではあんまり発言できないし、優柔不断だし…。
ほんとに、憧れの人だなぁ…。
ばちっ
『―――っ!!』
うわわわわっ…!
め、め、めめっ目が合っちゃった!
……夜錐先輩と、だけど!
これ以上見てても怪しいかなと思い、すぐに目を逸らした。
『(…あ、授業始まる)』
ふと時計を見上げた瞬間、チャイムが鳴り響いた。

