今日も地球の上では☆3

俺が知っている葵ちゃんは、気が強いところもあるけど優しくて、人の事を思って自分が我慢する時もあった。

もしかしたら、今、1人で泣いているんじゃないか。

そう思ってしまったんだ。



静かに物理室のドアを開けた。



「……グスッ、グスッ……うっ……」



ズキン

やっぱり……。



押し殺すような泣き声が聞こえて、一瞬胸に痛みが走る。



入口から姿が見えないところをみると、しゃがんでいるのかな?

俺は机と机の間を1つずつ確認していった。



5列目の間に、葵ちゃんはペタンと座っていた。

両手で顔を隠して、すすり泣いていた。

俺が近付くと、気配で分かったのか、葵ちゃんが手を離して顔を上げた。