今日も地球の上では☆3

「だって、何も教えてくれないじゃない! 私と別れたいなら、私が納得できる理由を教えてよ!」



葵は怒った表情で、純一郎に言った。

純一郎は言葉を探しているようだった。



「純一郎。葵ちゃんなら大丈夫だと思うから、あの話、教えてあげた方がいいと思うぞ?」



俺がそう言うと、純一郎は一瞬驚いて目を見開いたけど、すぐに苦笑いをした。

そして、葵ちゃんを見て、純一郎が言った。



「俺、実は『前世の恋人』を探しているんだ」



多分、想定外の内容だったんだろう。

葵ちゃんは、口をポカーンと開けていた。



「小さい頃から、頭の中にぼんやりとイメージはあるんだけど、ハッキリ分からなくて……でも、どうしても見付けたくて、イメージに近い人に出会うと『この人かもしれない』と思って付き合うんだ」



「……私、じゃ、なかったんだ……」

葵ちゃんが、ボソッと呟いた。



「ごめん、違ったみたいだ」

純一郎も、ボソッと呟いた。



俺は何も言えなかった。