今日も地球の上では☆3

「『他に好きな人が出来たの?』って訊いても『違う』って言うし、『何処が嫌いになったの?』って訊いても『何処か嫌いになった訳じゃない』って言うし……全然、理由が分からないんだけど?」



以前は『飽きたから』『嫌いになっただけ』なんて、あっさり適当な理由を言ってた純一郎だけど、少しは傷付けない言い方をしようと思ったのかな?

でも、葵ちゃんの場合は、自分で納得する答えが見付からないとダメなタイプだから、逆効果かもしれない。

葵ちゃんなら、純一郎の『純愛』を話した方が納得してくれると思うんだけど、純一郎の許可無く話せないしなぁ。



「葵ちゃん」

俺がそう呼び掛けた時。



ガラッ

ドアが開いた。



「葵。龍太郎を巻き込むなよ」



純一郎が不機嫌そうにそう言って、物理室に入って来た。