新入生はそれぞれ教室に案内され、私たち生徒会は生徒会室に戻る。


「お疲れ様、美姫」

「梓もお疲れ様だね。あんなに質問コーナーが人気だとは思わなかった」

「くだらねぇ質問ばっかだし」

本日2杯目のコーヒーが梓に渡され、横にいた煉が口を出した。


「でも煉の最後の台詞は赤面ものだよね」

「そうそう。あれは凄いわね」

「言うな大地、梓。俺だって恥ずかしいんだ。なんであんな事言ったんだろ」

「実は本音なんじゃない?」

「美姫以上の女じゃないと付き合えないってさ。愛されてるね、美姫ちゃん」


梓と大地がケラケラ笑う。こいつら絶対面白がってるだろ。


「ほら、大地と梓。いい加減にしてあげなよ。煉はともかく美姫ちゃんが可哀想だよ」

「こら、煉はともかくってなんだよ悠馬」

「そのままの意味だよ」


はい美姫ちゃんお茶菓子どうぞ、とパウンドケーキを差し出しながら笑うのは生徒会書記補佐の悠馬。

リゾート地経営では日本一の田辺財閥の一人息子。

煉をからかうのが趣味(らしい)。