頬を両手でバチンと叩き、少し眠気をさまして、気合いで料理を作った。
だが、食べる時に
――ボトッ
「あ、あの、桜さん。お芋が…落ちましたよ?」
沖田が桜に言う。
「落ち…?お芋……あぁ。そうですねぇ…」
「いや、あの…土方さーん!?桜さんがおかしいです何かしたでしょう!」
「なんで俺が何かしたって確定してんだよ!」
襲い来る睡魔に勝てなかった桜は、とうとう箸を持ったまま寝てしまった。
部屋の隅で食べながら様子を見ていた山崎はため息をつく。
そして、土方も桜が寝たことに気づき
「……寝てるな」
「寝てますね、器用な寝方ですね桜さんって…」
「はぁー、山崎、俺の部屋まで運んでやってくれ。ついでに話もあるしな」
「はっ、御意」
山崎は桜を横にして抱え、土方兼桜の部屋へと運んだ。



