桜が散るように ー 新撰組 ー




「土方さんの部屋って凄いですよね、色んな意味で」

「……」

「毎朝起きるたびに、『私よくここで寝れたなー』って思います」


書類やらなんやらが、そこら中に散らばっていて、悲惨な状態になっている部屋を桜は思い浮かべる。


「誰かに手伝ってもらうとか」

「明日の非番は一番組です、沖田さんですよ?」

「……」

「……」

「……まぁ、頑張れ」

「……はい」



休む暇なんてないなと思いながら、屯所についた。

それからお美弥さんと、夕飯を作る。


「桜ちゃん、この大根と人参と芋を切ってくれるかしら」

「はい!」

「それと…このお味噌汁を味見してくれる?」

「はい!美味しいです!」

「…元気ね」

「いや、疲れすぎて眠いんで、寝てしまわないように頑張ってます!」

「あらあら」


まばたきの回数が多くなり、眠気が襲ってくるが、夕飯を作らなければ、お美弥さん一人に任せてしまうことになる。