ニコニコと笑いながら待っている男に少々というか、かなり嫌気がさす。
(仕方ない、仕事仕事……ああでもヤダ)
重い足取りで男の元へと向かう。
「やだなぁ、そんなに嫌がらないでよ。これでも傷つきやすいんだから、僕」
「はあ、そうですか。……で、何しに来たんですか?吉田さん」
桜がそう言うと、吉田は「まあ座りなよ」と言って自分の隣をポンポンと叩くから、「失礼します」と言って横に腰を下ろした。
「ちょっと敵情視察しにきたんだよねー」
「明るく暴露してくれてありがとうございます」
「感謝しなくていいのにー」
「もとより、してませんが」
嫌味をさらりと流す吉田は扱いづらい。
この人相手だと、話の主導権が握れない…いや、握らせてもらえない。と思うと、やはり遊ばれているのだろう。
桜の扱い方を、この男はわかってる。
それを痛感し、落ち込む桜に対し
「あ、美味しいね、ここの団子」
団子を食べてほのぼのと和んでいる吉田。



