背中に回っている腕の力は弱くなるどころか、その逆で。
どうやって呼吸すればいいか分からなくなるくらい緊張しているのに、嫌じゃない。と思った。
(……どんな反応すればいいのか分からないんですけどっ!!)
山崎が黙りこんでいるから、二人の間には沈黙が流れる。
「………あ、あの」
ようやく絞り出した言葉は震えていた。
山崎はお互いの顔が見えるくらいには距離を取ってくれた。
「嫌われてるなーとまでは思ってなかったですけど、その、すす、好きとかまで思われてるとか分かんなかったんで……」
「混乱している、と」
「その通りです!」
勢い良く返事をすると、山崎も頷く。
「え…もしかして、告うつもりなかったんですか?」
山崎はまた、頷いた。



