桜は沖田の背中を押し、少しでも土方から離れるように促す。


「え、ちょっ、桜さん!?なんなんですか!?」

「はいはい行きましょー。遊びの相手なら私がしますから!」

「えぇー…桜さんがぁ?」

「何ですかその不満そうな声は!?」


かくして、沖田の暇つぶしに付き合うことになった桜だが

(…なんか嫌な予感が…)

一抹の不安を感じていた。




そして…


「キャァアア!?」

「あははっ、桜さん逃げないでくださいよー!」

「いやぁぁあ!」


(なんで悪い予感って的中するの!?)


桜は悲鳴をあげながら、沖田から逃げていた。

その原因は、沖田の手にあるものにあった。


「桜さんって虫が苦手なんですねー」

「違いますよ!それは別格です主婦の敵です台所に住み着く悪魔です!」


それは、黒く不気味に光る、桜曰わく「主婦の敵、台所に住み着く悪魔」。


「ゴキカブリくらい監察方だったら平気にならないといけないんじゃないですか?」

「無理です!」


そう、ゴキブリである。