ヤバイヤツに恋をした★恋する通学電車

そう期待したのも束の間。


結城くんは、一瞬眉をひそめた。


「そ……だっけ?」


あ……あれっ。


「あの、いつも同じ車両で……」


「……え、誰?」


えっ?


あ……。


やっぱり結城くんが毎朝私の前に立ってたのは、


ただの偶然だったんだ?


故意だったりして……なんて思った私の淡い期待は、見事に打ち砕かれた。


毎朝見る顔だし、


ちょっと位は覚えててくれてもいいのに。


やっぱり私って……


まさかの影薄い女?