一生子供を持つことのない自分にとって、甥という存在は 不思議で けれど、繋がる血のなせるものなのか 小さなその手を いとおしく、…思ったよ。 『…笑った…! ねぇ!雪夜!十夜ったらもう笑うのよ!!』 それは雛菊も同様で、 姉の生んだ十夜を目にいれても痛くないという可愛がりようだった。 白百合も…『わたしの生んだ子だもの。ヒナちゃんの子供も同様でしょう?』 わたし達は双子なのだからと、妹の境遇を誰よりもよく知るであろう姉は…いつも言っていた。