何分たったか分からない。
三味線の音が子守唄に
なって少し寝てしまった
「誰か通らないかなぁ…」
美帆と工藤君探してるかな…
翔太君は芸子
遊び…してるのだろうか
「……」
こんこんと戸が叩かれた
「どなたかいらっしゃいますか?おったら返事ぃしてください」
「えっ…あ、います。」
小さい女の子の声がした
カチャと鍵の
開く音がして戸はあいた
光が眩しい…
目を細めてみたら
小さい女の子と…
「な、兄さん。姉さんおったでしょ?ほめて頂戴」
「ありがとう。よく出来ました…」
そっと女の子の頭を撫でた
「翔太……君。あ……の、ごめんなさい…」
中に入って私の近くに来た
「びっくりしたよ…まさか実の彼女にストーカーされて、おまけにその彼女が迷子だなんて…」
「…美帆達に会った?の、」
「会ったよ。見つかったって言わなきゃな…探してくれたんだし」
はい と手を出した
「ごめんね。」
手をかりないで
立とうとしたらよろけた
「わ…足が……痺れて…。ひゃっ…」

