先輩は私の方を見て言った
「槌谷が好きだからだよ。…専門学校時代からずっと…」
「……あたし…、が…」
千広先輩はあぁーと言った
「気付いてなかったか。槌谷は、分かりやすくしてたんだけどなぁ…」
……
「ごめん、急にこんなこと言って。でもずっと想ってたんだ、槌谷を幸せに出来たらって…」
「……先輩。」
わからない
どうしよう。
心臓がドキドキする
翔太君がいる
付き合えない。
断らなきゃいけない
「すいません。あたし…」
「まだ断らないで、撮影が終わる時に返事聞かせてよ」
千広先輩は じゃあと
旅館に戻って行った
ちょっと ちょっと
「…告られた……」

