説明が終わりオーディションが始まった
オーディションはつつがなく進行していった
メンバーの中に志摩さんがいたことに少し驚いた
彼女の演技は無駄なものがなかった
薫(ヒーロー)役の妹…にぴったりなくらいだった
そして 進藤かれん…
オーディションの合間の休憩にやはり話題は彼女の話しになった
「お疲れ様、神田くん」
休憩室には監督やほかのスタッフの人がいた
「お疲れ様です、」
「そういえば進藤さんさアメリカから誘われてる仕事もあったのに蹴って来たらしいよ。すごいな…」
「いまじゃ彼女がドラマに出るだけでヒット間違い無して言われてるらしいよ」
ヒット間違い無しか…
-あなたはガキ
-ただ自分だけが傷つくなんてむなしいだけよ
休憩は終わり彼女の番がきた
「進藤かれん。28才、よろしくお願いします」
さっぱりした自己紹介をし彼女は頭を下げた
声もなにもかも変わってやしなかった
自分に気付いていないのかこちらを見なかった
「台本は事前に渡したから持ってきてるね。えーとね、54ページの京子と薫の掛け合いをしてくれないか。神田くんセリフ読みだけいいかな?」

