「当然反対されたわ。けど私は東京に行く覚悟を決めてた、おばあちゃんに反対されようと…」
「なんで女優に…」
「…中学生の時にたまたま劇の主役でピーターパンをした事があってね。それが真澄おばあちゃんにすごく褒められてっていうのが頭に残ってたの…だから女優になろうて思ったのかもしれないわ」
おばあちゃんにプロダクションの話をしてから…数日
私と真澄おばあちゃんは膠着状態が続いていた…
けど ある人の登場でそれは呆気なく終わった
私の母。都築葉月
私がいつもより遅く家に帰ったある日
玄関に黒い下駄の靴があった
「おばあちゃんお客様…」
私は居間を覗くと綺麗な着物の女性がいた
「こんにちは…」
「美麗…帰ってたのかい、」
「うん。あの…」
真澄おばあちゃんは険しい顔だった
「…はじめまして」
「はじめまして」
女の人は立ち上がって私に挨拶をしてくれた
「…あんたのお母さんよ。美麗」
「お母さん…」
どことなく私に似ていた
「…ごめんね。ずっと会いに来ないで」

