「みちる~」



「美帆、お疲れさま。」



美帆は工藤君を手下みたいに連れて歩いてきた


「工藤君、美帆といるとなんか主人と下僕みたいだね…」

「なによ…失礼ね」



工藤君は苦笑していた


「確かに、茅ヶ崎さんにも言われましたよ」



「…ったく、そうそう。明日なんですって、美麗さんに会いに行く日…」

「うん。」






明日…











翔太君と一緒にゆっくりした日
めぐみさんから電話がかかってきた






翔太君は あぁ とうん、と
言いながら紙に何かを書いていた



最後にありがとうといい電話を
きってわたしに書いたメモを見せた



一週間後…午後二時

場所は後ほどメールで。



「…多分伊豆までは電車、駅からは迎えが来るらしい」


「うん。」






翔太君はうかがうように
黙ってわたしを見ていた



…お母さん







「大丈夫…?」


「大丈夫…」










「ちゃんと話せるといいな、」










遠慮がちに翔太は呟いた




ちゃんと話せるかな。


わたしは彼女を…許せるのかな





お父さん