「……ガキ」
「説教でもするの?」
「しないわ。そんな偉そうなこと、自分はされたくないから…ただあなた勝手過ぎるんじゃない?可愛かったから付き合った、けど面倒くさかったから別れた…あなた相手の気持ちちゃんと考えたの?」
説教じゃないかと おれは
思ったけどなにも言わず聞いていた
「きっとあなたに誰も言わないだろうから言っておくね…人の気持ちもわからない人に俳優はつとまらない。…きっと普通の仕事もつとまらない…」
「…」
「あなたが早く気づかないと…あなたの周りにあなたを支える人間はいなくなってしまう…」
「かれんさんも?」
おれがつぶやいたら彼女は
一拍おいて多分と頷いた
「もしいまのあなたがずっと続くようならね…。にしてもあの子あなたを殴らなかったのね…」
「あぁ…別に化粧でどうにか誤魔化せるのにな…」
缶をゴミ箱に狙っていれたら
カランと音を立てて入った
「そんなの…出来るわけないじゃない、思ってても…」
「…なんで」
「意味がないからよ…、それに殴ってあなたが痛がる姿に耐えられないからよ…あの子まだ幼いと思ってたけどやっぱり女は女なのね。ふられて憎たらしいはずのあなたを殴りもしなかったのよ…」
「遠回りにおれをガキだって言いたいの?」

