「ふぅん…なんで分かるの、怜一さん」
「俺もつまらないって言われた事があるから、わかんだよ。ま、そいつには倍にしてし返ししてやったから今は何とも思ってねぇけど…」
「怜一さんは十分面白みのある人間だと思うけど…」
そうか と聞き返した
つまらないから 売れない。
よくわからない
「お前最近クマできてねぇな。寝れてんのか」
何日かして 槌谷君に聞こうかと思ってた時
怜一さんと話してるのを聞いた
「まぁな、悪かったな。心配掛けさせて」
「別に心配はしてねぇけど、なんだよ決着はついたのか。その感じじゃあっちが折れたみたいだな…」
「あぁ…やめるって言ってた。ホッとしたよ、」
やめる…
「うちの彼女も心配そうにしてた、あんだけ演技上手いのに売れない理由がわからねぇて…」
怜一さんの淡々とした声が聞こえる
「…弥生さんは素直だからな。お前は分かるだろ、美麗さんと似てるから…」
「バカいえ、俺はあんなんじゃねぇよ。俺からしたらお前の彼女はまだ素直な奴だよ」
槌谷君が 笑う声がした
「はは…お前確かにひねくれてるからなぁ…」

