行きづらいなぁ…



と思ってると千広先輩は立ち上がり
めぐみさんのいった方に歩いて行った






タイミングよすぎ…




と思いながら翔太君の近くに行った



「神田君」


「おぉ…誰かと思ったら…槌谷さんか」



わざとらしく翔太君は笑いながら言った




「ごめんね、昼食の件。めぐみさんから聞いて…勘十郎さんと食べに行ってたんだ」



「ん…さっき勘十郎さんから聞いた。いいよ、一条さんと食べれたし…」



失礼しちゃうと言っためぐみさんの顔が浮かんだ


言い方はきつかったけど
本気で怒ってはいなかった



「…勘十郎さん言ってたよ。弱気な顔をしてたって」


「うん、喝入れられた」


翔太君は ははと笑った


「難しく考えることなんかないんだよな。おれが俳優だからとか…スキャンダルがどうとか…。大事なのはいまの二人の気持ちなんだよな」


「…そうだね。」





千広先輩となにを話してたのか
気になったけど聞くのはやめた



遠くを見てる翔太君の横顔を見ていたかった



「…みちるさん」


「ん…」




「おれとずっと一緒にいてくれる?」



「…もちろん」










わたしは頷いた





大博打


もしかしたら
一緒に死ぬかもしれないけど






きっと大丈夫。






翔太君は何もいわないでわたしの手を握った






あなたといれるなら
わたしはどこにでも行ける


天国でも地獄でも…きっと