ウラコイ2 銀幕の旦那様




「…なにか訊きたいことがあるんですか?」



「え……」



工藤さんはふっとタバコを灰皿に捨てた




「勘ですよ。なんとなくです…ないなら構いませんが」



訊きたいこと


「じゃあひとつだけ。工藤さんは…目の前にいる大切な人がいなくなりそうになったらどうしますか?」



「…どんな手を駆使してでもその人を助けます。まぁ本人がそう願うなら無理ですが、押しとどめようとしても結局はいってしまうものです…」




淡々と工藤さんは話した。


「…」


「訊きたいのは槌谷さんのことですか?確かにいなくなりそうな気配はします…本人が、気付いてないのがまたタチが悪い。」



頭のいい人だ



「何故…」


「ああいう人間を知っているんです、才能もあり活力に溢れている。だが一歩間違ったらあちら側にいってしまう。そのきっかけは彼女が気付かないだけでそこらじゅうにある…」



そう 危うい

だから おれは彼女が

きっかけに
気付かないように目隠をして

いなくならせないようにしたい



「……でも神田さん。なにも分からない人間を理由なく引き留めることは出来ない。なら-………-」









工藤さんは 言い
にこりと笑みを浮かべた