ウラコイ2 銀幕の旦那様





「…あ、そうだ。槌谷さんがお前を探してたぞ、」



「それを先に言えよ!」


市村はケラケラ笑っていた





彼女のおかげで俺は気づけた



大事なこと
とても簡単でなのにむずかしい




“たったひとりをずっと幸せにすること”












休憩室を出て彼女を捜す





「町谷さん、槌谷さん見ませんでしたか?」


「みちる?さっきスタジオの外に行くのを見たけど…」




「ありがとうございます」



「相変わらずお盛んで羨ましいわね。」



皮肉を言い あっちよと指差した


礼を言い彼女を探す






スタジオの外は暑い
走ったらすぐ汗がでるのでうざったい







「み…槌谷さん?」


「あ…神田くん」




建物の陰になってるところに彼女はいた




だれかと電話をしていたらしい

携帯を握っていた。




「どうしたの?」



「探してたって聞いたから。市村に…なにかあった?」



「あ、そんな大袈裟なものじゃなくてちょっと会いたかったの、」




自分を見上げる彼女の顔をいつも通り笑ってる




撮影で見てるのとはまた違うのだ





彼女がみたいのは俳優の自分じゃない