ウラコイ2 銀幕の旦那様


傲慢で余裕で有名俳優の息子


普通だったら
わたしには目もとめない




なのに…






彼は





わたしを見つけてくれた


もっといい人がいたかもしれないのに…




あいしていると言ってくれた



わたしの為に泣いてくれた





優しいあのひと




あのひとは結婚したがっていた





“結婚”



「結婚って幸せなことなのかな…」



「…槌谷?」

「すいません。考えてしまって、なんかいろいろ。気にしないで下さい」


わたしはスタジオを駆け足ででる





こういうことは千広先輩には
話すべきじゃない


きっと 翔太君と話すべきなのだ



でもいま重要なシーンを撮っていて
夜にもなかなか会えない



美帆にでも話してみよう



そうしよう…


振ったのに困った時だけ
頼るなんて むしがよすぎる




甘えちゃいけない





好意もないのに中途半端に
優しくするのが一番残酷よ…