ウラコイ2 銀幕の旦那様

楽しかった夏が終わってしまう













「槌谷」


「あ千広先輩。」



スタジオには冷房は多少
きかせてるのに熱気がある



「大丈夫か、なんかボケーッとしてたけど。なにかあったか?」


「いや大丈夫です、」



千広先輩は
そうかと疑問系で聞き返した


「終わってしまうなぁ…て。色んな事があって、千広先輩とも会ったり、色んな人と会ったりして…」



「寂しいのか?」


「少しだけ…でも仕事ですから。わかってるんです…」



千広先輩はカメラの線を片付けながら話す



「撮影が終わったら町谷も結婚て騒いでたしな…確かに寂しくなるな。」


「…はい、」


“結婚”という
言葉を彼から聞いてドキリとする



わたしはこの人をふった
そして別の人間を選んだ


翔太君を…


「落ち込んでばかりもいるなよ。終わりがあるから始まるものもあるんじゃないか?ヤツとのことも…」


「…はい。」



「大事にしてくれるんじゃないのか…アイツは。…まぁ多少傲慢なのがムカつくけど」



傲慢て…


「そう見えるんですか、」


「傲慢だよ…何でも出来るって余裕が常にアイツのオーラにでてる。なのになんで…槌谷を見つけられたんだろうな」





千広先輩は 笑った

すこし悔しそうな顔をしていた気がした