休憩室代わりの部屋に
入ったら一条さんが居た
「…あの、わたしに何か?」
美帆は中には
入ってこなかった
「あなた一条美麗は知ってますか?あなたの母親…」
一条めぐみさんは私に聞いてきた
「私は一条美麗の娘です。槌谷さん、私はあなたの父違いの妹になります。きちんとお会いしたかったんです…」
「妹…なの。わたしの?」
わたしの妹、
あの人の娘…、
「…いま…美麗さんは、」
「生きてます。槌谷さんに会いたがってました…、撮影が終わったその時に…」
生きている。
良かったと思う自分がいる
「……ありがとう、えとめぐみ…さんは失礼だから、えと…」
「一条で結構です、今は母も引退してます。わたしも波風はあまり立てたくないので槌谷さん…」
じぃっと私を見る目は
冷たく感じた
「……一条さん。」
彼女と同時に廊下に出ると 美帆が私を待っていた
「…ありがとう、美帆」
「ごめんね、頼まれて断れなかった。あんたの妹だって言い張るから…」
本当にすまなそうに美帆はいった
「いいよ。ちょっとびっくりしたけど、…翔太君よく見てるよね。」
「は…神田弟?」
私はこくりと頷いた
ちょっとみちるさんに似てる…

