「みちるさんと台詞読みしたいんだ。」
「…うん」
彼はにこりと優しく笑った
「着替えは町谷さんが、更衣室で用意してるから…。」
「うん…」
わたしでいいのかなぁ…
いまいち考えてる
事がよくわからないなぁ…
美帆の待つ更衣室に行った
「ごめんね、美帆。」
「別にぃ…着物着せるくらい、ほら腹もうちょい引っ込めて…はい、いいわよ」
ぐいと着物の帯を結ぶ
「にしても、台詞読みにわざわざ着物着る必要ないんじゃないかな…、胸ちょっときついし…」
「まぁねー、あんたちゃあんと胸あるからきついけど。なにか思うことあるんでしょう、神田弟も」
美帆は丁寧に仕上げながら言う
「うーん…」
「…まぁ付き合ってあげなさいよ。はい出来た」
美帆は帯留めをして うんと頷いた
「さっすがあたし。完璧よ…髪はあんましいじらないでよ。渾身のセットなんだから…」
「はいはい。ありがとね、美帆」
美帆は はいはいと笑った
「あぁ脱ぎ方は心配ないわよ。どーせ奴に脱がせられるでしょ」

