「もう17、8年かしらね。そろそろ命日だし皆さん思い出されるのかしらねぇ…、」
「夏に亡くなられましたよね…怜一さん。」
弥生さんはそうねぇと言った
「暑かったわねぇ。あの日…忘れたらいいんだけどなかなかぼけないわね。」
嫌いだ…
けど 覚えてる
俺達をちゃんと愛してくれてた
親父がもっと酷い
人間だったら良かったのに…
「弥生さん…、」
母さんはちゃんとしてた
神田怜一の妻として…
「寂しいですか?」
首を軽く傾げて笑った
「…やっぱり槌谷君に似てるわ。みちるちゃん…槌谷くんもね、葬儀とか終わった後に同じ事聞いたのよ。『寂しくないのか?なんで泣かないんだ…』って」
お父さんが…
怜一さんがなくなって
お父さんは何回かわたしを連れて
ここに来てた。
弥生さんを励ましに…
「あの時はわんわん泣いたわ。ずっと泣かないようにしてた…泣いたらあの人に笑われるから。」
「…翔太君も気にしてるみたいでした。母さんは泣かなかったって…」
「やぁね子供ってちゃんと見てるのよね…。」

