ウラコイ2 銀幕の旦那様



芸能界に入ってそれはますます身に沁みていった




我慢して、受け入れられる人間になる
認められる人間になる




それだけなのに
いまもまだなれない…



どれくらい努力して
どれくらい我慢したらいいのだろう…




きっと途方もない

呆れるくらいの長い時間がいるのだろう…




「神田さーん」




「はい。今行きます」






親父は…どんな風に考えていたんだろうか…











「あれー槌谷さんはぁ?」


「なんか監督の用事で東京に戻ったらしーですよ」





みちるさんそういえばいないな



監督の用事か…。




「神田弟。」


「町谷さん…」




町谷さんは すたすた走ってきた




「なによ今日調子悪いわね。何かあったんでしょ、聞かないけど」




「はい…。そういえば町谷さんは大丈夫ですか?昨日凄い飲んでた気がするんですけど…」



「…朝方吐いたからだいぶ楽になったわよ。そういえばさっき監督と話してたわね、珍しく長く…」


僕にこういう事を言う資格はないんだ…



「親父の事です。本当によく似てるって…似てますかね。」


町谷さんはさぁと言った


「あたしはみちるほど彼を知らないから分からないけど。…似ててもいいんじゃない、親子だもの」