翔太君は何もいわず
ただぎゅっと抱きしめて返した。










彼は考えている



まだ答えは出せない




私はただ抱きしめる事しか出来ない






何か大きな事を考えている
彼を見守るだけ…






改めて怜一さんは
生きているのだと思った





生きていまも彼を悩ませている













わたしに出来る事はない…



いや一つだけある。




わたしは彼に

生きていた頃の
神田怜一の姿を見せてあげられる