なぜか俺が置いてきぼりに
された事を知っていて
寂しかった。かと聞いてきた…
寂しかった…。
あれは7才か8才の頃
風邪をひいて学校を休んでいた
母さんが休みだったから
看病してくれていた…
雨が降っていた
いまみたいにぼうっと
しながらうたた寝していた
優しく看病してくれてた
「…翔太ごめんね、すぐ戻るから。お母さん買い物行ってくるね」
バタンと
ドアのしまる音が聞こえた
すぐ帰ってくると思っていた
けどずっと帰ってこなかった。
不安になった
置いていかれたんだろうか。
布団から抜け出しずっと玄関
の見える窓から外を眺めていた
きっとお母さんは帰ってくる…
本当に?
ようやく帰って
きた母さんに飛びついた
「お母さん!」
びしょ濡れで
苦笑しながら言った
「傘なくしちゃって、ごめんね。翔太、…本当にごめんね…」
雨粒が妙にしょっぱかったのを覚えている

