「そんな苦しい想いさせて、死んで、周りはいいさ…無責任に褒めて悲しめばいい。そして母さんに“神田怜一の妻”っていう役柄を押し付ければいい…。」
「母さんはちゃんとしてたよ。親父のこと恨みもしなかった…、だけど俺は嫌だと思った。そういう評価される自分を作って、で都合よく自分はいなくなって。……結局は好きな人を苦しませて…最低だろ」
「うん…」
「だから嫌い…。逆に見返してやりたい。親父と同じ歳で結婚して…みちるさんには悪いと思う…。こんな事したって意味がないってわかってる…」
死んだ人間には
かなわないとわかっている
けど何かせずにはいられない
『翔太が…あの子がまだ小さかったから覚えてるか分からないけど、一度だけあの子を一人置いて家を出た事があるの。…だから余計あの人の事を気にするのかも…』
弥生さんは ふふと
笑いながら話していた
「翔太君…小さい頃さ、家に置きざりにされた事覚えてる?」
風で髪が揺れる
視線が見えない…
「……うん」
小さい子が
頷くみたいな返事だった
「…覚えている」
弱々しくて 切ない…
「母さんはちゃんとしてたよ。親父のこと恨みもしなかった…、だけど俺は嫌だと思った。そういう評価される自分を作って、で都合よく自分はいなくなって。……結局は好きな人を苦しませて…最低だろ」
「うん…」
「だから嫌い…。逆に見返してやりたい。親父と同じ歳で結婚して…みちるさんには悪いと思う…。こんな事したって意味がないってわかってる…」
死んだ人間には
かなわないとわかっている
けど何かせずにはいられない
『翔太が…あの子がまだ小さかったから覚えてるか分からないけど、一度だけあの子を一人置いて家を出た事があるの。…だから余計あの人の事を気にするのかも…』
弥生さんは ふふと
笑いながら話していた
「翔太君…小さい頃さ、家に置きざりにされた事覚えてる?」
風で髪が揺れる
視線が見えない…
「……うん」
小さい子が
頷くみたいな返事だった
「…覚えている」
弱々しくて 切ない…

