ウラコイ2 銀幕の旦那様

「そんな苦しい想いさせて、死んで、周りはいいさ…無責任に褒めて悲しめばいい。そして母さんに“神田怜一の妻”っていう役柄を押し付ければいい…。」





「母さんはちゃんとしてたよ。親父のこと恨みもしなかった…、だけど俺は嫌だと思った。そういう評価される自分を作って、で都合よく自分はいなくなって。……結局は好きな人を苦しませて…最低だろ」




「うん…」



「だから嫌い…。逆に見返してやりたい。親父と同じ歳で結婚して…みちるさんには悪いと思う…。こんな事したって意味がないってわかってる…」




死んだ人間には
かなわないとわかっている


けど何かせずにはいられない



『翔太が…あの子がまだ小さかったから覚えてるか分からないけど、一度だけあの子を一人置いて家を出た事があるの。…だから余計あの人の事を気にするのかも…』




弥生さんは ふふと
笑いながら話していた


「翔太君…小さい頃さ、家に置きざりにされた事覚えてる?」



風で髪が揺れる

視線が見えない…



「……うん」


小さい子が
頷くみたいな返事だった



「…覚えている」

弱々しくて 切ない…